介護職の重要な仕事の1つであるレクリエーションですが、その目的は楽しむことだけではありません。レクリエーションを行うことで、周囲とのコミュニケーションを活性化する目的があります。高齢者は聴力や喉の筋力の衰えなどの理由で会話が難しくなります。レクリエーションを行い、複数人と交流を図ることで会話をする機会が生まれます。また、会話を楽しむことで脳の刺激になり、認知症予防の効果も見込めます。
介護施設での生活は、その性質上どうしても代わり映えしません。季節のレクリエーションを取り入れることで、日々の生活に新鮮さが生まれます。暮らしを活性化することは、利用者のQOL向上にもつながります。
また、外出の機会が少なくなると、何かに感動することも少なくなります。春の桜や秋の紅葉など、美しい景色を目にすることでいい意味での刺激が生まれるでしょう。感動によって発生するドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質は脳の働きを活性化し、心の安定を促します。うつ病などの精神疾患を予防する効果もあるので、介護施設におけるレクリエーションは必須といえるでしょう。
季節のレクリエーションは昔の出来事を思い起こすきっかけにもなります。利用者が元気だった頃の記憶を思い出すことで、自分に自信を取り戻し心が安定します。また、周囲の人と当時の思い出を語り合うなど、新たなコミュニケーションも生まれるでしょう。
レクリエーションは介護職が主導となって行いますが、その工程の中では利用者にもある程度の役割を担ってもらいます。テーマに沿って行事を進め、実際に手や頭を動かすことで利用者の自尊感情が高まります。「期待されている」「自分にもできることがある」といった自尊感情は、介護施設の利用者にとって非常に重要です。意欲が高まることで前向きに日々を過ごせるようになり、それが健康の維持にもつながるでしょう。
レクリエーションの目的は利用者の精神的なケアだけではありません。何かを作成したりゲームをしたりすることでリハビリなどの物理的効果も見込めます。聴覚や視覚、触覚などを刺激し、集中力や思考力が向上することで、利用者の健康が維持されます。
以上が、介護施設でレクリエーションを行う目的です。心身の衰えによって日々の生活が難しくなってきた高齢者に対し、適切にレクリエーションを実施することで、本来の意味での介護ケアの実現が可能になります。
レクリエーションは全体がバランスよく楽しめるように配慮しなければなりません。事前のアナウンスや周囲の協力も必要になります。また、利用者に声かけをする際は立ち止まり、フルネームで呼ぶようにしましょう。
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